
生涯学習として「町民ひとり一学習・一スポーツ・一文化活動」が推奨されている川崎町。いま現在はせくら台の方がメンバーの約半分を占めるという「ブラックキャッツ」は、川崎町の碁石地区に住む方を中心として、十数年前に活動を始めたバレーボールサークルです。当初の女性のみのチーム編成から男女混合チームになるに伴い、「碁石レディース」から「碁石ブラックキャッツ」、そして現在の「ブラックキャッツ」へとチーム名も変遷。今回はその活動の現場を取材して参りました。
活動日時:毎週金曜日19:30~21:00 富岡中学校体育館(川崎町)
連絡先:加藤携帯090-2022-1631
(※仕事で出られないときもありますが、気軽にお電話ください。)

梅雨の晴れ間の週末、金曜日の19:30。はせくら台から車で約5分、富岡中学校体育館の窓からひときわ明るい照明光が外に漏れていました。中に入ると真っ先に目に入ってきたのは、バレーボールを手に宙に走り回る子どもたち。おや?と思い見回すと、なるほど、大人たちはちょうどネットを張ったりと練習準備の真っ最中でした。早速3代目監督の加藤さんにお話を伺うことに。「監督になって2年ほどですが、プレイヤーとしてもまだまだ現役のつもりです」50代とは思えないがっしりした体つきと柔和な表情が印象的な加藤さんは、このサークルで約10年のキャリアの持ち主。その間一時は人数不足等の問題を抱えつつも、明るく楽しくサークル活動を続けてこられたご様子です。年2回行われる川崎町の男女混合のバレーボール大会では、「どのチームが勝ってもおかしくない」参加全7チームが競い合う中、現在2連覇中というほどの実力。「勝ち負けには当然こだわっていきたいですが、みんなが仲良く楽しく、ケガをせずにバレーを続けてもらえたらいいと思っています」お話を伺う間にメンバーが現れるたび交わされる親しげな挨拶からも、その想いがすでに実現されている様子が伝わってきます。

本日の参加メンバーは、職種も年齢もいろいろのお父さん・お母さんたち。ウォーミングアップから次第に体が温まるにつれて、大きな掛け声とともに館内は熱気に包まれます。ナイスプレイが出るたびに起こる歓声やハイタッチ。ボールを追いかけ斜めにジャンプするお父さんがいれば「オッ!?いま孫悟空がいたぞ!」と冗談が飛び、明るい笑いを誘います。はせくら台の方に声をかけてみると、第一声「“にんげんがいく”にはウチの子がよくお世話になってます」「ウチは“にんげんがいく”の並びの家なんですよ」と知名度も上々のウレシイお言葉。さらにお話を伺うと、その居住年数も転居の理由もさまざまなれど「子どもの学校のPTAで誘われて」サークルに参加するようになった方がほとんどでした。最長13年の所属暦をもつ木村さんもその一人。「はせくら台に住んで間もなくこのサークルに入った頃、小さかった子どもも今は高校生になりました。運動を通して人とつきあうと、何か違う感じがするんです。言葉がなくても通じ合えるというか。これからも足腰が立つ限り続けていきたいですね。」「子どものPTA」をきっかけとして「家庭」から出て、同じ目標を持つ仲間と空間を共有する楽しさ。試合後の飲みニュケーションもさることながら、コートの中でプレーする人同士だから通じ合えるその不思議な絆が、皆さんの継続、そして健康の大きな秘訣なんだろうなと思いました。

今回印象的だったのは、ここにいる大人たちを結ぶきっかけとなった当の子どもたちの存在です。大人の練習が始まると、子どもたちはまるで自分たちの領分を心得ているかのように、じょうずに遊び始めるのです。あるときは体育館のステージ上で子ども同士で、またあるときは球拾いのサポート役として。「うちは、基本的に子どもを連れてきてOKです。メンバーが自分の子どもを連れてきて、みんなが子どもの顔を覚えると、どこの子かってわかりますよね。そうすると注意もできるし、子どももそれを聞いてうまくできるんですよ。それも含めてバレーボールなので、試合の打ち上げには当然子どもたちも全員参加です」子どもが大人をつなぎ、大人がスポーツでつながれ、そして他の家の子どもたちとつながっていく。スポーツによって培われる健康と、それ以上に健やかな空間。ちいさいけれど人間的な、確かなコミュニティがそこにはありました。